ひまわり畑を夢見るブログ

44歳の時、乳がんの診断。ステージ2。手術して抗がん剤とホルモン治療。仕事と治療の両立の生活記録を残します。

「帰れ!」はい帰ります。2時間半かけて出社したのに。

カス上司がもうわけわからん。
くびにしたきゃしろよ、お前が、K大Dのエリートを使えなかったんだって世間からは言われるんだぜ?


昨日、夜38度くらい熱が出てました。思えば夕飯も、チョコジャンボモナカしか食べられなかったし、ともかく頭が痛いので、取り合えずプレゼン作ってたんだけど、理路整然としてなかった。こんなんで上司と戦えるのか。無理だ。


でも11時くらいに送ってみた。
いま熱が38度あるから正確じゃないと思いますと添えて。


そうしたら「すぐに発熱外来に行ってPCR検査を受けてください。会社には来ないでください」と返事があって。んなわけないやろ、ただの、熱中症だってばさ。上司に、朝5時半に起きるから、その時体調が良かったら普通に出勤しますとメールして就寝。


3時起き。頭が痛くて起きてしまいました。熱はないみたい。だけどいい加減冷房のない中で寝てたら頭もいたくなりますよね。ぷらぷらしてました。テレビショッピング見たりして、5時半に熱測って、大丈夫、よし、出勤。6時40分の電車に乗ったけれどちっとも眠れない。なんだろうなあ。


会社についたら、カス上司がやってきて「今朝4時に来ないようにってメール出したんだけど」って言われて、メール見てないのが悪いと怒られ。当たり前やん、朝起きて仕事のメールをすぐにみる社畜がどこにいる。
よくよく聞いてみると、コロナの症状があった人(発熱、咳など)は治っても出勤してはいけないのだそうです。感染している可能性があるから、すぐにPCR検査を受けて、陰性が分かっても5日間は出勤停止らしいです。
はああああああ~?知りませんがな。
そんなお知らせあった?っていうか、あったんだけど、わかりにくいところにあった…。


すぐに総務の人に電話して、昨日熱があったんだけど今日は元気だから来てしまいましたと話すと、総務の人が、PCR検査キットを持ってきて飛んできて、「今日はおかえりください」とのこと。2時間半かけてやってきたのにそれはないわ…っていうかそういう会社の規則、わかりやすいところに入れといてください。コロナになったらどうするっていうのはわかるけれど、熱中症で熱が上がった人が、翌日元気になっても出勤ダメって、どうするのよこれ。


会社で唾液を取って東京の郵便局に出していったほうがいいと言われたのですが、見てみると、スマホでバーコードで読み込みがあった。今日はスマホを忘れてしまったので、うーん(実は隣にPCでのやり方も書いてあったが気が付かなかった、それを後でカス上司に証拠付きで指摘された、むかつく。いじめやん)、とりあえず大急ぎで家に帰って、11時半に郵便局に速達で出してきました。明日到着するそうです。それを報告すると上司から「PCからできるよ、なにやってんのばかじゃない」みたいなメールが来てて。もうむかつく。


でもその上司とも1時から会議。遅れて1時15分から。今日はいい人の方の上司を呼びました。そうしたらカス上司爆発。それはいらん、そんなことかかない、それはおかしい、論理だってない、破綻してる、そんなの見なくていい、飛ばしていい、結論もいらない。これ全部カス上司の言葉ね。私が準備したパワポは見る余地もないんだそうだ。いい人の上司が困ってました。


あまりにひどいプレゼンで、戦う前に叩きのめされてしまったので、終わってから放心状態でした。そうしたら、いい人の方の上司が電話をかけてきてくれて、今日の話はいったいどういう事だったのと丁寧に聴いてくれました。自分が行ったから、あんなに攻撃的なことを言って、自分に私がいかに使えないかを見せたかったんじゃないかなあと。そうかもしれない。これってパワハラにならないんですかね。いじめなんじゃないですかね。いい人の上司の方の部署に行きたいよう…。


ともかく悔しくてはらわた煮えくりかえっていて。確かに私は急ごしらえでパワポ作りましたけど、そこまで言われる?


ちくしょー。
毎日日誌付けるんだけど、そこも私を侮辱する言葉の羅列。


研究者でもない奴が、ドクターも持ってない奴が、頭が高いっつうの!


そのくせ、研究的な要素がかかわった会合には私の許可なしに勝手に引っ張り出す癖に。
2週間前褒められたのはあれは一瞬の上司の心代わりですね、カス上司は私が嫌いなんです。社長と仲がいいからきっと私の悪いうわさも伝わっているでしょう。


私はくびになりますかね。いい人の方の上司はそんなことはないって言ってますが、大変心配してくれて、私は電話口で泣きそうになってしまいました。


あーもうはらわた煮えくりかえるわ~。パワハラで訴えられないかなあ。でもパワハラになるよな証拠は絶対に残さない、用意周到な上司なんですよね。


とりあえず出勤停止だから上司の顔を見なくて済みますが、明日は上司いないし、羽伸ばそう…というわけにはいかない、いきなり来週の月曜に社長の前でプレゼンする予定を入れられて、困っています。今までやってきたことを話してくださいと言われていますが、いい人の方の上司に相談しました。


社長の前で話すの緊張します。頭切り替えて。心切り替えて。
でもむかむかはおさまらない。この時間から酒飲みたい気分。とてもピアノを弾く気分じゃないです。


3時起きだからちょっと眠くなってきたかも。バナナくらいは食べよう。夕飯アイスとバナナってなんかな~塩気がないと疲れそうだけれど。

頭痛、だるさ、喧嘩する元気がない

今日は、明日上司と喧嘩するので、資料の準備とか、解析したデータの整理とかをしていました。いいデータ出てないんですよね。前回決まったことで解析を進めたら、全然違う結果が出てきてしまって、あたふたしているところです。


頭痛がひどいんですよ。
今日はこころして朝から冷房の部屋でずっと仕事していたんですが、もう何も食べる気もわかないし、涼しい部屋が寒いし、今37.5度あるんだけど、でも明日上司と戦うためには、ちゃんと準備して、お風呂入って、頑張っていかなければいけない。


辛いです。風邪?夏風邪?冷房にやられた?何も食べたくないです。


はあーー心が重いんです。これから頑張れそうにない。でも何もプレゼンができていない。明日朝やるとしてもいいデータが出ていない。戦えない。負けてしまう。逆戻りじゃないかって言われてしまう。悔しい。それはしっかりやって対応したい。


でももうだるくてダメなんです。
冷房の効いた部屋にいるより、30度の暑い部屋にいる方が心地がいいんですよね。何ででしょう。熱中症?


どうしたらいいの~。明日正直に上司に話をして、どうしてできなかったか、何がダメだったか、上司の言うなりの研究方法でやってみるしかないのか。研究やったことがない製造業の人間に研究指導されるなんて、屈辱でしかないんだけれど。


ああだるい。もうだるい。もう倒れる。お風呂は入らないとですが、入れなさそう。苦しい。頭痛が痛い。


はきそ・・・明日のこと考えると辛いです。どうにかならないかな、奇跡は起こらないかな。もうこの時間だから徹夜でもしないと無理ですね。ってことは無理ですね。


どうしよう…。

「ロートレアモン全集」イジドール・デュカス

話に聞いていた本ではありました。ロートレアモンという作家がいるんだと思っていました。たまたまアマゾンでお勧めに出てきたので、ぽちりしてしまいまして、6月に入ってから読み始めました。その前はマーケティングの本を読んでいたんですが、そちらの本は、3分読んだら眠くなる本だったので、感想は「眠い」につきます。なのであえて書きませんが…。ビジネス書とか、ちゃんと読んだほうがいいんですかね。商売の出来る人になりたい。


さて。ロートレアモン伯爵=イジドール・デュカスとして知られているこの作家さん、伯爵でもなんでもなく、ロートレアモンを名乗っていただけの方で、24歳で亡くなっています。それなのにこの知識量、読書量はどうなのよってくらい、すごいんです。

全集が1冊になっているので、彼が残した作品はそんなに多くないです。マルドロールの歌(ロートレアモン伯爵名義)という、分類上はConte(小さな物語、コンテ、コント)とされていますが、詩、でしょうか、それと、ポエジー1と2だけです。1846年生まれ、パスカルやユゴーが好きだったみたいですね、ともかく読書量が普通じゃないです。ポエジーの引用(というか、ほぼコメディというか、偉い人の書いたことをそのままコピーしてきて逆にしてしまう)は、注釈を読むだけで時間がかかりました。この本に半月以上かかったのは注釈の面白さも手伝っています。なお、訳者によると、本来はこの4倍の注釈がつけられていたけれど、頑張って削ったのだそうです。


最初は「マルドロールの歌」全6歌。歌と書かれているから、詩なのかなと思ったら、びっしり文章が書かれているので、詩ではないような感じですが、評論でもないし、思うところをつらつら書いている感じです。マルドロールは人の名前。男性です。どんな人なのか、何者なのか、最初はわかりません。イメージとしては暗黒から生まれた騎士という感じですが、あらゆるところに、あらゆる物語に、顔を出します。6歌でそれぞれテーマが異なるのですが、闇から出てきたような、こいつがマルドロールだったのか!という感じの出方をします。犯罪者であり、道徳者であり、観察者であり、何者かなのです。よくよく読んでいくと、ひとつの歌が一つの物語になっているようで、中には悲惨なモチーフといいますか、こんな悲惨な物語を、この若者が書いていたのかと思うような、うっとくる話もありました(幼女を犯して殺して内臓を引きずり出して犬に食べさせるとか。でもこのモチーフはそれまでの時代のフランス文学ではよく出てくるものなんだそうです…ええええフランス怖い)。出だしがダンテっぽいし、動物はいろいろな意味を持って現れるし、聖書からのパロディというか引用?斜め横に捕らえた言葉も出てくるし、面白かったです。注釈がためになりました。例えば、この時代(1800年代後半)にはすでにガス灯がパリでは普及していて、明るい夜だったとか、アルミニウムは1800年代の前半ドイツ人に発見され、フランス人がはじめてアルミニウムの工業製品をパリ万博で披露したとか(アルミはすごい高い温度でないと溶けないので加工しにくい)、パリに鉄道が来たのは1837年だけれど著者がいたころはサンラザール駅があったとか、暗黒小説のいろいろなモチーフがあるとか(暗黒小説ってなんだ!!)、ともかく雑学の宝庫なのです。


ボードレールとか、ゲーテとか、ホメロスとか、ギリシャ古代文学から、当時のフランス文学までいろいろな文学を網羅していて、それらを思い起こさせる表現が随所に見られ、私はそういうのを知らないので、ああ知ってたらおもしろかっただろうなあと思ったのです。


第1歌はよくわからない感じだけれど、だんだん順を追っていくと、物語になっていて、マルドロールがいろいろなところに現れて、読み物として読めるようになります。文学的だったり、詩的だったり、政治的だったり、数理的だったりします。


漠然と、何が言いたいのかわからないけれど、様々な文学の寄せ集めと尊敬でちりばめられたマルドロールの歌が終わると、今度はポエジーが2つ。詩なんでしょうけれど、こちらも文字がぎっしり詰まっていて、もっとわけわからん漢字になっています。でも、著者の文学の見方が分かって結構楽しいです。当時のフランスではそう考えられていたのか、それとも著者オリジナルの考えなのか。例えば著者が「三文文士」として名を挙げたのは、サンド、バルザック、デュマ、ミュッセ(その割にミュッセの引用は多い)
デュ・テラーユ、フェヴァル、フローベール、ボードレール(その割にはボードレールの引用が多い)、ルコントらで、また、詩はラシーヌ以来1ミリも進歩してないとのことで、その詩人の中に、シャトーブリアン、セナンクール、ルソー、アンリ・ラドクリフ、ポー、マチューリン、サンド、ゴーティエ、ルコント、ゲーテ、ラマルチーヌ、レールモントフ、ユゴー、ミツキエヴィッチ、ミュッセ、パイロンなどを挙げてます。
てことはこれだけの作家の本を、その年にして、よく読んだってことですよね。すごい文学的素養ですね。読んで覚えているなんて。
ポエジー2では彼らの詩を引用して逆の意味にして文章にしています。
エロヒムという存在があらわれ、それが神のところに入れられて作り替えられた文章などもあります。エロヒムが何なのか、読んだ人が好きに理解すればいいと思いますが、俗なもの、人間寄りの何かなんだと思います。「エロヒムは人間をかたどって作られている」と、紹介はそれだけです。
引用はどのように行われたか。例えば面白かったのは、
「所有しているものが流れ去ってしまうのを感じることは恐ろしいことである。なにか恒久的なものはないかと探し求める欲求があってはじめて、ひとはまさにそれに執着するのだ」と書かれています。前後の文章との関連はなくいきなり。これの原文は、
「所有しているもののすべてが絶えず流れ去ってしまうのを感じること、そして何か恒久的なものはないかと探し求める欲求もなしにそれに執着できるということは、恐ろしいことである」
というパスカルの文章なのです。こんな感じで、全部パスカルやヴォーヴナルグが道徳的に善と説いたものを逆に書いて、そちらが真理としているんですね。


この後に書簡が残されていてそれも書かれているのですが、ポエジー2では、善を書いたのだそうです。パスカルたちの説いた道徳的に善とされているものを悪ととらえ、逆説にして書き直したから、全部善なのだそうです。


ポエジー2で言ってることは結構真理のようで「何言ってんだこいつ」なところがあるのですが、それは引用の逆説になっているので、原文(注釈についている)を見ながら読んでいると、デュカスがいかに洞察力が優れていたかがわかると思います。欺瞞を許さない純粋な目があるのです。


大変読みにくい、意味がすんなり入ってこない本ですが、教養の幅が知れるというか、自分に教養のないことがよくわかる本でもありました。哲学や、詩に関して、私は今まで無視し続けてきたけれど、文学的素養に哲学と詩は欠かせないんですね。哲学と詩は反するものと私は理解していましたが、デュカスの中ではどっちもどっちと取り扱われていました。数学なんかも扱ってましたからね。


なんにせよ、楽しい電車時間を過ごせました。
次は何を読もうかな。頭を使わないのがいいな。先日ぽちったイタリア文学あたりをと思っています。


帰ってきたとき部屋の温度が28度だったんですが、窓開けて換気したら31度まで上がりました。30度は耐えられるけれど31度は耐えられない。汗かかない。こんなんで夏を過ごせるんだろうか。ポータブルテレビを買って冷房のある部屋に引きこもろうかしら。


そうそう、ショパンの白エキエル版(Bシリーズと言って、死後出版された作品集)で幻想即興曲が載っている版がアマゾンでありました。ササヤ書店や神戸楽譜より安かったです。ポチりました。明日には届くでしょう。