ひまわり畑を夢見るブログ

44歳の時、乳がんの診断。ステージ2。手術して抗がん剤とホルモン治療。仕事と治療の両立の生活記録を残します。

ピアノのレッスンでした

朝から自転車漕いでフランス語に行ってきました。
今受けているコースは全32時間で完結のコースなのですが、帰りがけに、次のコースに登録してまた頑張りましょうとカウンセラーに言われてしまいました。
うーん。こんな風に昼間に出てきてフランス語毎日のように2時間受けて、宿題もやって作文もやってって、仕事がないから出来るわけです。
私は留学するつもりだったけれど、それができなかったから、留学のために貯めていたお金で、この、ものすごい料金の高いスクールのコースを申し込みしたんです。


1時間のレッスン、マンツーマンで9千円なんですよね。これをさらに32回と言われましても。お金がありません。それに通えません。仕事があります。演奏会があります。


続けるのは無理だと伝えたのですが、次はもっと上の立場の人に説得されるらしいです。そうはいくか。説得されないぞ。頑張って拒否しよう。


その後ピアノのレッスンでした。
本当にね、今の先生からは教わることが多すぎるんです。貴重すぎます。
もう暗譜もできてきて、音楽になってきたので、今日は先生から言われることも違うだろうなと思っていたのですが、本当に今まで言われたことのない、「演奏家になるのに必要なこと」を教わりました。


まず、「鍵盤を見て弾かないこと。練習時はあくまで楽譜を見て、飛ぶ音も鍵盤を見ないで感覚でちゃんととらえること」だそうです。演奏会などでは、視覚情報は一番頼りにならないそうです。暗譜が飛ぶ人の一番の特徴は、腕の伸ばし具合など体に見についた感覚に頼らないことだそうです。混乱すると視覚情報が正しく再現されなくなってしまいます。光の当たり方、ピアノの色、ピアノの場所、アップライトかグランドかで見ている情報は変わってしまいます。だから、感覚、手を伸ばした時にどこにどの音が来るか、ということを体で覚えておかないと、失敗しやすいということです。


私はいつも、譜読みして、暗譜して、それから鍵盤を見て弾いていました。たいていは鍵盤を見なくても弾けるんですが、今は一所懸命鍵盤を見ている状態です。そうすると姿勢も悪くなってしまうし、気を失っても弾けるくらい感覚に叩き込むことが必要とのこと。えええええ、私鍵盤見ないと弾けないよ~~~。


私にとってはひょっとしたらピアノを弾いてきたうえでの一番の転機かもしれません。衝撃の事実!!なのです。
コンクールの人とか、みんな空見て弾いてますよね。そういう風に弾くべきだと。


これから私は頑張って、鍵盤を見ないで弾こうと思います。
いや、別に普通にショパンとかなら鍵盤見なくても、目をつぶっても弾けますよ、ストラビンスキーは、もとがオーケストラの曲で、編曲がマニアックなので、鍵盤上の運動会なんですよね…辛い。先生は、ぱっと譜面を見て、鍵盤を見ないですらすら弾いてましたが。


それから、次に教わったことは、どんな音でも音を出す前に一度鍵盤に指を載せて、ちゃんととらえてから音を出すことです。ぱっぱっぱ、とオクターブで歯切れよく取って行くところがあるのですが、練習の時は、まず鍵盤の上に指を置いて、それからならして、反動で力を抜く、という作業を、すべての音についてやらないといけないと言われました。ひえええ。慣れてくると適当に弾いてしまうんですが、それはダメだそうです。曲の速さからして、いちいち置いている時間はなさそう。それでも練習ではおいてから弾くのだそうです。そうすると確実に音が取れるようになるし、常に芯のある音が出るそうです。


あとは、肩の筋肉、背中の筋肉をうまくつかうことも教わりました。これについては、ヴァイオリンでさんざんやったので、できている自信があったのですが、鍵盤の端と端を同時にフォルテ三つで鳴らす場合には、ヴァイオリンの運動よりももっと腕を広げる筋肉を使います。肩の付け根の関節から柔らかくして、体全部を使って音を出しましょう。


はー。
今まで本当に私はいい加減に演奏してたんだなあ。こういうことを言ってくれる先生はいなかったです。譜面通りに弾けているか、間違えていないか、そういうことばかり。最初に習っていた先生なんてひどいもので、できていればいいという考え方だから、その先生に習っていた時の私の楽譜には、指の番号も、ペダルの指示も書かれていません。先生がその点はどうでもいいと考えていたのです。


つい最近まで習っていた先生から、指番号を常に一定で練習することの大切さ(当たり前だと思いますが、私は今まで適当に弾いてました)、ペダルの効果を正確に出すことを教わり、そこで「楽譜に書かれた通りに演奏すること」を教わりました。
そして今の先生です。ステージでいい演奏ができる方法を教わっているような気がします。一番実践的です。


コンサートグレードの曲、スクリャービンでもいいですよ~とお返事をいただきました。私の好きな詩曲は、魂の問題だから技術的にも音楽的にも評価されにくいと却下されましたが(さすが先生わかっていらっしゃる)、エチュードだったら評価しやすいと思いますとのこと。プーランクにしようと思って練習していましたが、トリッキーなので、スクリャービンのエチュードにします。


それから別の宿題も出ました。バッハの平均律のフーガを何か。同時に音を鳴らす中で旋律だけを浮き上がらせる練習になるからというので。平均律1巻はほとんどやってしまったけれどと言ったら、今までやったことがある曲でいいですと言われました。どんなことを教えてくれるのか、楽しみです。


頑張ろう。4月からどうなるかわかりませんが、3月いっぱいは精いっぱい頑張って弾けるようにしようと思います。まだ2月、5月まで時間はあります。努力します。

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