ひまわり畑を夢見るブログ

44歳の時、乳がんの診断。ステージ2。手術して抗がん剤とホルモン治療。仕事と治療の両立の生活記録を残します。

アニメ「はいからさんが通る」大和和紀

爪を切っていたら、深爪してしまって、ピアノ弾くのがしんどくなってしまったので、レッスン前の貴重な土曜日ですが、ピアノの練習をやめてしまいました。


その間に、前に「はいからさんが通る」が2018年ころに現代版にリメイクされて劇場版になったと聞いていたので、ふと、アマゾンプライムを探してみたら、ありました。見てしまおう!と、夕飯食べてから見ていました。


原作は少女漫画で、私が子供のころの漫画?ともかくすごく古いのです。私は少女漫画のアニメがあまり好きではなく、というのはかわいいヒロインの定番の恋愛話に対してアレルギーがあったのですが、この「はいからさんが通る」だけは、再放送を何度も見ていました。普通の少女マンガとは違っていたのです。


何よりも、私と「おてんば娘」共通点がありました。「みなみけ」次女でもそうでしたが、自分を重ね合わせる癖が子供のころからあったんですね。そして、大正時代に珍しい短髪の職業婦人、それにあこがれました。男社会で自分の名刺を持って男並みに働いて家を助けるという姿勢。私が子供のころなどは、祖母の影響で、女は適度に教育を受けて家柄に見合ったいい旦那さんを見つけることがいいことだと思われていたのですが、そうでなくて自立した女性にあこがれるきっかけになりました。


話のストーリーは今更なくらい有名ですが、映画版は、アニメ版とラストが違っていました。戦争で行方不明になってしまう紅緒のフィアンセの少尉が、ロシア人貴族となって日本に亡命してくるくだりで、というのは、少尉はシベリアでの戦争で記憶喪失になり、ある貴族女性に拾われて、その貴族女性のなくなった夫にそっくりだったので、記憶喪失になっていた少尉を夫として扱い、一緒に亡命してきた、ということなんですが、そこからが、映画は大人な展開です。


大人な展開というのはR18的な意味ではなくて、それぞれ守るものがあるから、紅緒と少尉は話をして別々の道を行くことを決めます。紅緒は前々から好きだと言われていた編集長と結婚することになります。
編集長の親というのは銀行家で、紅緒の嫁ぐ予定だった少尉の家の権利書を持っていて、編集長の母親がその家を手に入れようとしていたことを知り、編集長が母親の言うことを聞いて編集社をたたむことを条件に、少尉の家の権利書を譲ってもらいます。そのことを紅緒が知って、編集長の大きな愛、少尉を愛している自分を守ろうとしてくれる編集長の愛に気が付くわけです。
かくて、大正12年9月1日に紅緒と編集長の結婚式が行われます。結婚式の直前に、少尉の妻であるロシア人貴族の女性がなくなります。遺言は、本当に愛したものを守り続けること。


ええええこんな展開???
編集長~~~~~かわいそうだよう~~~ネタバレですが。まあでも仕事に生きる人だから、これでよかったのかもしれないけれど、ハッピーエンドなんだけど、ちょっと最後のどんでん返しが、予測がつくというか、このまま大人になって別々の道を行く方が話としては哀愁があってよかったんじゃないかなと思ったりもしました。いや私が作者だったら、別々の道を選んでもらって、紅緒には一流の職業婦人になってもらい、少尉には彼を助けてくれたロシア人妻と末永く暮らす、時には相手を思いながら…という、心の底にチリチリするものが残るような展開にしていただろうなと思います。読後に心の底がチリチリするがいい~~!!!という悪い作家に私はなれそうです。


紅緒の職業婦人というのは私のその後の人生に一番影響を与えたのではないかと思います。何とはなしに高校進学し、大学進学し、その時ふと思いついたのは、編集者になることでした。理系に進学したのと、就職氷河期だったこともあって、全くどこにも応募できなかったのですが、将来は手に職をつけて男の人の中で働く、という思考の原型が、この作品を見ることで、少女期にできていたように思います。で、手に職をつけられるかも~と思って大学院に行ってしまったわけですが(結果、博士はついたが手に職はついていない、でも職業婦人にはなれたと思います)。


この話は結婚の話です。まあ、恋愛の話でもあるのですが、昔の結婚相手の決め方で決まった相手を、あきらめなかったから、こんな壮大なストーリーになったんだと思います。紅緒は親の決めた婚約者を最初は否定しますが、そのうち惹かれていき、シベリアで死んだ報告を受けても決してあきらめなかったんです。婚約者のいなくなった家に引き続き住み着き、その家の経済を助けるために職業婦人になり、いつか帰ってくるかもしれない婚約者を待ちきれず、大正のあの時代に女一人で大陸に渡り、馬賊とわたりをつけて少尉の最後について話しを聞き出します。そんなこと、普通だったらできないでしょう?あきらめるでしょう?そこまで行動的な女性に、やっぱりあこがれますよ。


私も行動的でありたい、というか、私の場合はあまり考えないで行動してしまうので、あとで「なんで自らそんな危険なところに飛び込むんだ!」って怒られるんですが、自分が信じる道があるなら、年齢も何も関係なく飛び込んでいきたいですね。


ということで今、ある世界に飛び込もうと準備中です。これはずっと飛び込みたかった世界なので、かねがね準備はしてきました。あとは動くだけなのですが、どう動いたらいいか、作戦を立てて間違わないように頑張ろうと思います。


元気出た。
結婚して幸せになることも大事だと思うけれど、20代や30代で恋愛結婚しても幸せなのは数年だと思っています。私は結婚したことがないからわからないけれど、私の飽きっぽさを思うとそんなものだろうと思います。結婚ではなくとも、自分が思ったことに対して、あきらめない、という姿勢は、大事だなと思ったりします。まあ、私、圧倒的にあきらめたことない人間なのですが…。


今晩はよく眠れそうです。明日朝走ろう。
明日はフランス語会話です。2か月ぶり?忘れてるかも。


ちなみに大和和紀先生のほかの少女漫画も好きですよ。

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