ひまわり畑を夢見るブログ

44歳の時、乳がんの診断。ステージ2。手術して抗がん剤とホルモン治療。仕事と治療の両立の生活記録を残します。

地学は日本の実学です

フランス人と話をしていたら、「昨今のセーヌ川も氾濫してパリは大変なことになっているけれど、日本は雨で使者が出る!なんてこった!」と言っていました。本当ですよね、パリはまわりに山がないから土砂崩れも鉄砲水もないだろうけれど、日本では土砂崩れで多くの人が命を落としているのが現状です。


なくなられた方がどうか安らかに天に召されますよう、被害にあわれた方が一日も早く日常を取り戻すよう、祈っております。


これはまったくもって悲劇なのです。こんなことはあってはならないのです。
日本の「理科」という教科の中に「地学」があります。これは立派なサイエンスで、地球のこと、宇宙のことを勉強するのですが、外国ではそれに該当する科目がありません。英語でGeographyとありますがこれは「地理学」です。人文地理も含みます(というか人文要素のほうが外国では多いのです)。
たとえば、地震や火山については、地理で勉強します。宇宙については物理で勉強します。大気組成については化学で学びます。地球環境や環境問題、大気汚染、水質汚染については化学で、あるいは生物で勉強します。地球温暖化については化学でさらっとやります。
歴史的に戦国時代以前より治水や気象に関しての経験的研究がなされてきた、という背景もあります(軍師というのは中国では占い師的な活動をしていましたが、日本では基本気象や治水を読む人です)。


日本では、自然災害がとても多いので「地学」は重要なのだと思います。火山、地質、断層、地震、大気、水文、気象、こうしたことを常に知っていないと、災害に巻き込まれてしまうのです。
イギリスでは挨拶言葉の次に天気の話題が出ますが、実は気象については義務教育ではほとんど勉強しません。積乱雲の生成、低気圧、前線、小規模擾乱などについて、きちんと勉強するのは大学の気象学Meteorologyまで待たなければなりません。
日本は、ニュースでは、各地の天気だけでなく、しっかり天気図や宇宙からの画像を交えて説明しますが、少なくともフランスでは、各地の天気はやりますが、衛星画像や前線分布などはニュースでは見せていませんでした。アメリカは前線くらいは表示していたと思いますが、それでも、なぜそこに前線が出来やすいのかということは誰も知らなかったと記憶しています。
そもそもヨーロッパで気象学にまじめに取り組み始めたのは、クリミア戦争で気象を読めずにほとんど負けた状態だった反省からですから、歴史的に見ても、結構最近のことなのです(でも欧州の気象学の世界は一所懸命頑張って、世界的な成果を上げています)。


日本は自然災害の国。自分のところは大丈夫だと思ったとしても、地域に避難勧告が出ていたとしたら、その時点で専門家がさまざまなデータを用いて判断していることなので、必ず避難しなければなりません。自分のところは大丈夫だと過信しないことも、きっちり義務教育で教えることが重要だと思っています。


「地学」は実学です。生活に密着した学問です。特に日本ではそうなのです。ただの受験のための楽な(文系の人が選びやすい)科目ではなく、物理→化学→生物の次にくる総合的な学問なのです。ですがもちろん、完全に物理や化学を理解していなくても地学は分かります。もっと、自然の怖さを教えて欲しいと思います。


はっ。テレビ見てる場合じゃない、プロシーディング書かなきゃ!!
無事書いて学会申し込みできますように。それも祈ります!!

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