ひまわり畑を夢見るブログ

44歳の時、乳がんの診断。ステージ2。手術して抗がん剤とホルモン治療。仕事と治療の両立の生活記録を残します。

11月1日は万聖節です。

昨日はハロウィンでしたが、その起源はなんだか知ってます?
ちなみにフランスではハロウィンはなかったしそもそもカボチャもありません(地域によってはありますが、少なくともパリでは、マルシェにたまにあるくらいです)。八百屋さんに行ってもかぼちゃは売っていません。大事なのは11月1日の祝日のトゥッサン、諸聖人の日、あるいは万聖節ですね。キリスト教の聖人全員を祭った日なのです。で、あけて2日が死者の日となり、この日は日本のお盆のように、あの世に行ってしまったご先祖様が帰ってくるとされています。前後してバカンスを取ります。帰省してお墓参りするので。まさに西洋のお盆ですね。


ハロウィンはもともとヨーロッパに現住していたケルト人の夏の終わり(季節は基本夏と冬しかない)の、あの世とこの世が近くなる日と考えられていました。冬に入るにあたって、太陽が死んでしまうと考えられ、その時にあの世から悪魔もやってくる。襲われないように悪魔の格好しなきゃ、という感じです。魔除けのために火をたいたり光を持ち歩いたり、魔除けのグッズを作ったりしていたそうです。
この文化はキリスト教に利用されなかったために、ヨーロッパ大陸のほうには残らなかったようです。現在のハロウィンは、ざっくりいうと、アイルランド経由アメリカ経由、現在は日本やその他の国でお祭りになったものです。


それで、一方のヨーロッパ大陸というかキリスト教圏では、翌日の11月1日のほうを祭る文化が、キリスト教によって残された形になります。


万節祭も、ヨーロッパの先住民族ケルト民族の季節祭り(季節区切り)が起源となっています。冬の始まりとか、農作物の収穫が終わって先祖にお祈りする日となっています。イメージとしては新年でしょうか。


その昔はフランスやドイツあたりまでにも住んでいたケルト人ですが、彼らの祝日はキリスト教の祝日となって残されています。ハロウィンはそこに含まれていないのです。ヨーロッパではそういうわけなので、万聖節のほうがメジャーです。


ちなみにクリスマスは、ミトラ教とか、メソポタミアの文明に起源があります。クリスマスは「キリストの誕生を記念する日」であって、イエスのお誕生日ではありません。イエスの誕生日は不明なのです。キリスト教の祭日には、東西の宗教や民族の伝統が組み込まれているので、いちいち解き明かしていくと面白いです。


というわけで今日は諸聖人の日で、翌日2日は死者の日です。大体は11月1日にお墓参りをします。お盆みたいな日がカトリック圏にもあるというのは興味深いことです。キリスト教では、死んだら人は裁きの日まで天国の門の前で待つという考えだったのが、死後「天国」か「地獄」のどちらかに行くことになり、そのうち「煉獄」というご都合主義的あの世が開発されます。死者は行き先が決められてしまうので、キリスト教(正確にはユダヤ教)的には死者の魂が帰ってくることはないんですが、ケルト的な土着信仰には死者が帰ってくる伝承が多く、それを受け継いでヨーロッパのカトリック圏では死者が帰ってくる死者の日とされているようです。


死者を悼む気持ちは世界共通だと私は思っています。それが、日本みたいなお盆だったり、トゥッサン(万聖節)だったり。フランス人に意外とお盆がすんなり受け入れられているのはトゥッサンがあるからなんだろうなと思います。


一方で、ハロウィンがこんなお祭りになったのは本当に最近のことで。だって私たち子どものころにはそんなものはなかったですもの。お菓子屋さんの知人は、洋菓子業界の商業戦略だといいます。ちなみにヴァレンタインデーはまさにお菓子屋さんの商業戦略が文化を変えた現象の一つです。私がフランスにいたころは、まだヴァレンタインデーにチョコレートを贈るという習慣はありませんでした。大体、旦那さんが奥さんに一輪のバラを持って帰るというのが普通で、私がパリから帰るころに、大々的に商業施設がヴァレンタインデーを持ち上げて、ショコラティエがそれを記念して特別なショコラを販売するようになりました。なので、ヴァレンタインデーも最近のことなのです。


「諸聖人の祝日」という休日ですが、これは宗教的な事情により便宜的に作られたものです。キリスト教圏では、毎日誰か聖人の日になっていて、聖人の日カレンダーも販売されています。聖人はたくさんいますから(365人以上は確実にいます)、自分のクリスチャンネームに由来する聖人の日を別個にお祝いしたりします。毎日違う人が違う聖人を祭り上げていてはとても管理ができんというので、教会がそれらを統合して、もともとケルトの祭日であった11月1日を、「諸聖人の日」としたわけです。いろいろ事情はあるけれどざっくりいうとこうなります。


私もクリスチャンなのでクリスチャンネームを持っていますが、その人の聖人の日と私の誕生日とは関係なさそうです。クリスチャンネームの名付け親もいて、もう全然連絡とっていませんが、子供のころはもう一人の親として敬っていました。確か洗礼の時に立ち会ってくれる人なんだったと思います。


そうしてハロウィンが日本の渋谷に人々が集まる日になってしまっているのはどういうことなのだろうかと本当に不思議に思います。日本、全然ケルト人と関係ないやん。まあ、商業戦略を打ち立てたのが日本だから、世界的にハロウィンを広める影響力はあったのだろうと思いますが。あと、渋谷のスクランブル交差点が面白いからマスコミで取り上げられて、渋谷に人が集まるようになってしまったのか…。コスプレ文化とかも日本でかなり発展しているので、日本で皆さんやるようになったのか…。


ハロウィンはもう日本の風物詩ですね。
お祭りするのはいいと思うけれど、例えば渋谷周辺を特区みたいにしてしまい、危険物及び酒類を持っていない人だけを入れるとか、歩いて通ってすぐ帰るように習慣づけるとか、立ち止まり禁止とかにしないと(スマホ落として立ち止まるとか危なくて見てられん)、なんだか怖いことになりそうで、見ていて危なっかしいですね。警察が頑張ってくれていますが、大丈夫なのかなと心配になってしまいます。


お盆のお祭りもこのくらい混むところありますよね。
世界中から渋谷に来なくてもいいじゃないですか、地元でやれば。


私は単にかぼちゃが好きなので、パンプキンスイーツのたくさん出るこの時期は個人的に好きです。ワクワクします。太ります。


黄色いシーズンが終わると、これからは赤と緑のシーズンですね。
青色発光ダイオードが開発され商品化されたときに私はパリにいて、パリのクリスマスがブルーだった記憶があります。シャンゼリゼ通りがブルーで彩られていて、落ち着いて静かなクリスマスでいいなと思った記憶があります。
ブルーはマリア様の色なので、マリア崇拝を嫌うプロテスタントからはいろいろ言われちゃいそうですが、とてもきれいでしたよ~。


腫れてた指が、昨日まではおさまってたんですが、楽器を練習したのでまたひどく腫れてきて痛むんですが練習すべきでしょうか。いや、一日たりとも練習をおろそかにしてはいけない。明日出勤で練習出来なさそうだから頑張ろう。

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