京アニ事件の、全員の氏名が公表されました。

賛否あると思います。
私はとっても気が重いです。お名前が公開されて一区切りついたなという気持ちと、わからないほうがよかったという気持ちと。とっても複雑です。

ご遺族の心情を考えると、お名前を公開しないほうがよかったのかもしれませんが、私は、生きた証を残してほしいから、名前は公表してほしいと思っていました。これから京アニの作品を見直したとき、この人はここに生きているって考えられるじゃないですか。
生死が不明のまま心配し続けるのは、ある意味、いつまでたっても京アニの作品や事件を忘れられません。

私たちは決して忘れません。
亡くなった方全員が、神の国に迎えられますように。

献花台もなくなってしまったし、一区切りのような気がしています。でもまだ何も始まっていないし、何も解決していないんです。

大切なものがたくさん失われました。尊い命がたくさん奪われました。人を喜ばせるために、楽しんでもらうために、献身的に働いていた人たちです。一人たりとも忘れてはいけないと思います。
たった一人の愚行で、熱かっただろうに、苦しかっただろうに、それを思うと、本当に無念です。

私はとりたてて京アニのファンというわけではありません。だからファンの方には、勝手なことばかり言ってごめんなさい。でも「日常」は大好きで、あののびのびとした背景やホンワカした雰囲気や細部をきれいに作ったアニメーターさんたちのクオリティの高さにはびっくりしました。それまでのほかのアニメは手抜きが目立って気が抜けたものが多かったんですけど、「日常」はどこをとっても美しいアニメでした。癒しが欲しい時に「日常」を見ていましたが、京アニ事件からこっちは、そういう気持ちで見られないんですよね。あんなに面白い作品なのに。パリ時代に孤独な自分がとても助けられました。心から笑えたんです。
これを機会にほかの作品も見てみようと思います。そして、今までの京アニクオリティを超える作品が再び生まれてくることを祈るばかりです。