ひまわり畑を夢見るブログ

44歳の時、乳がんの診断。ステージ2。手術して抗がん剤とホルモン治療。仕事と治療の両立の生活記録を残します。

読書の秋・・・あれもう冬やんか!

家と職場が近いと、読書をしなくなります。
今まで私の読書時間は電車の中でした。パリで仕事していたときも、埼玉の自宅から三鷹まで片道3時間かけて通っていたときも、お台場まで片道2時間通っていたときも、読書があってかなりリフレッシュできていたし、読書しないとなんだか狭量な人間になりそうで、本をともかくよく読もうと思っていたのですが。
今は職場まで30分しかないので読書の時間はないのです。


なので、ここのところ、睡眠の前30分くらいは読書しようと習慣づけました。
毎晩、読んでます。寝る前に読むので、前日に読んだ内容を忘れてしまい、大体しおりを入れたところの2,3ページ前から読み直しですし、面白いとついつい寝る時間を忘れてしまうこともありました。
でも、「寝る時間を見つけるために読む」というふうにしてみました。区切りを探すのです。その区切りがすごくいい区切りだととてもうれしいし、区切るにはもったいないちょっといいシーンなのに区切ってしまうと翌日の睡眠前が楽しみになるし。


今は19世紀の世界的名著を読んでいます。フランス文学を読んだら次はフランス以外、そしてまたフランス文学に戻る、みたいな感じの順番です。19世紀文学なので、社交界とか貴族とかそういう雰囲気のものばかりです。でも今まで私はまじめにそういう古典的名著を読んでいなかったので、世界の十大小説くらいは読んでおこうと思っています。


今、私らしくなく、オスカーワイルドを読んでいるんですが、私にとってはオスカーワイルドの作品はくすっと笑ってしまうことが多いです。まじめに書いているんでしょうけれど笑える。寓意的な話なんだけどちょくちょく芸術家気取りなワイルド哲学をはさむんですよね、その哲学が、だいたい笑える。なるほど面白い!と笑うこともあるけど大体は「そんなことあるわけないやろ」って感じで笑ってしまいます。「獄中記」なんかもうかなり笑えました。ていうか、自らの哲学をそのまま文学の中でダイレクトに語ることにたいして、ああ浅はかだなと思ってしまうのです。
オスカーワイルドファンの方には申し訳ない。まじめな話なのに笑わせていただいています。いろんな知識が断片的に取り入れられていて博識なんだろうなと思うんですが、そこもちょっと笑える。なんというか、思い込みの激しい頭の固いおじさんみたいだ。じゃあ何で読むんでしょうね、やっぱり時代や国を超えた普遍的な何かがあると思っているからです。断片的に笑えても、何か期待できるものがあるんですよね。


次はフランス文学に戻りますが「赤と黒」ですかね。支離滅裂らしいので楽しみです。きっと笑えるでしょう。フランス文学ってユーモアがあっていいですね。
前に読んでいたトルストイの「復活」は、ちょっとつらかったですね、人間の痛いところをぐさっと突っ込む上に、ゆがみない眼で物事を捉えているので、現実の厳しさに投影してしまってちょっと読むのにつらかったです。話の展開も冗長だったし、しばらくいいかなと思っています。ロシア人ならやっぱりドストエフスキーのほうがいいです。


現代人の作家の本も読みたいですが、2012年に帰国して以来、現代の作家さんの作品で納得いく作品に出会いませんでした。みんな、本を床に叩きつけて「金返せ!」状態でした。なんというか、浅いというか、面白さがないというか、はっとさせられる何かがなかった。ひょっとしたら私に文学的背景がないからと思って古典的名著から蓄積をしようとしているのですが、これでも一応パリでは日本文学を教えていたので、それなりに文学を見る方法を知っているわけです。が。面白い本ないですねー。きっとあるんでしょうけれど私のところには来ないですねー。


さて、寝よう。明日(今日)は学会準備で忙しいはず。まだデータ解析できてないのにどうしよう。まあいいか。読書して頭切り替えて明日は最後の放射線治療。


おやすみなさい

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