ひまわり畑を夢見るブログ

44歳の時、乳がんの診断。ステージ2。手術して抗がん剤とホルモン治療。仕事と治療の両立の生活記録を残します。

「面白いほどよくわかるギリシャ哲学」

同シリーズの「ギリシャ神話」に引き続いて読んでみました。


哲学…私が一番苦手とするものです。数学や幾何学は得意ですが、論理学になるとからっきしで、「つまり何が言いたいねん!」ということになってしまいます。


そんな哲学音痴が読める本だといいなと思って、アマゾンで「面白いほどよくわかる」のシリーズを購入しました。


結果として、面白かったです。先に神話を読んでいたので、当時のギリシャ文明の人たちの考え方というのがよくわかりました。ギリシャ人の言葉好きとこの著者が語っている通り、ギリシャ人は数学も幾何学も言葉で解決しようと頑張ったから、哲学が発達したんですね。数式だけでわかる近代科学のほうがどれだけ楽なことか。


この本の中には、哲学の理論的なことは出てこなくて、哲学史みたいな感じで、誰がどんなことを言っていた、ということについて簡単に触れられています。当時の人の世界観がよくわかり、日本がワーキャー言いながら狩猟生活をしていた(一部、農耕民族もいた)時代になんと豊かな、と思いました。やっぱり気候的にいい地域ですからね。


死生観についてもよくわかりました。私は前に読んだ本で、ギリシャ神話や哲学では、人生は循環型(生まれ変わりがある)だと書いてあって、ほおーと思ったのですが、実際はそう考えていない、直線型(死んだら魂になってあの世?を漂い続ける)の哲学者も多くいたようです。誰が優位だったのかということで全体的な思想がわかるわけですが、それにしては哲学者が多かったので、人によって言うことがまちまちで、結論として、循環型の人も直線型の人も両方いたということです。


古代ギリシャの哲学者の中には、インドにまでわざわざ出かけて行って学んできた人もいるそうです。東西交流、あったんですね。ということはメソポタミア的な思想も入っていていいんだろうと思うのですが、どうも、そういうにおいはしないんですね。古代ギリシャ哲学と言っても今から2500年ほど前の話を中心としているので、その時代にはすでにメソポタミア的な哲学や科学、宗教の影響は咀嚼され切ってしまったのかもしれません。


主にソクラテス、プラトン、アリストテレスについて書かれていましたが、彼らの哲学について詳しく書かれていたわけではなく、ダイジェスト版なので高校生でも読めます。でも、私も知らないことがたくさんあり、あの小説で出てきたのはこれか!と思うようなこともあって、やっぱりヨーロッパ文化の理解の基礎にはギリシャ哲学が欠かせないなと思ったりしました。簡単な本なので2~3時間で読めてしまいます。


その一方で、当時の人の科学に対する考え方などはもっと詳細が欲しかったですね。本当に、さらっとギリシャ哲学をなめただけで、何も深く得るものはなかったです。まあ、お安いので(1400円)、お手頃でいいかなと思ったりします。


あと、落丁、誤字が多かった…。私も誤字脱字多い人間ですが、それにしてはこれはどうよというところが結構ありました。それを探す訓練にもなるのでいいかもしれませんね。


ということで、今度は「ギリシャ・ローマ神話」関係の本にしようか何にしようか、たくさんの未読の本の中で考えます。いやあ、本なんかよまんと、勉強せなあかんのやけど。公募の締め切り24日だから23日までには研究を完成させないと。1日で研究計画書書かないと。そのためにはプログラムもちゃんとやらんと…。


勉強頑張ります!


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