ひまわり畑を夢見るブログ

44歳の時、乳がんの診断。ステージ2。手術して抗がん剤とホルモン治療。仕事と治療の両立の生活記録を残します。

「アーサー王と聖杯の物語」サトクリフ

途中で水木しげるを読んだりと、浮気していたので、内容が途中でわからなくなってしまい、面白くなくなってしまい、読むのにずいぶん時間がかかりましたが、よくよく考えてみると、前作「円卓の騎士」とくらべてこちらの方が冒険に満ちたドラマチックな話が多く、短い話の集まりで、結構楽しかった気がします。


少年ガラハットがランスロットによって騎士に叙されるところから始まります。そしてガラハットも円卓の騎士の仲間入りをします。またこの子も岩に刺さった誰も抜けない剣を抜いちゃってヒーローの仲間入りです。
その年のクリスマスに、アーサー王の宮殿に聖杯がふと現れ、消えます。で、騎士の一人が「聖杯を求めて冒険だ!」と声を上げるわけです。その冒険が終わった時にはその円卓にいる騎士がずいぶんいなくなってしまうだろうという悲しみをアーサー王は覚えますが、とにもかくにも、騎士たちが聖杯を求めて冒険に出かけていきます。


途中いろんなドラマがありましたが、最終的に聖杯の秘跡にあずかれるのはガラハットで、その神秘に触れてしまったためこの世で生きることができず死んでしまいます。よく補佐したパーシヴァルもその墓を守って死んでしまいます。この二人とともにいたボールスは生きて円卓に帰ります。ガラハットより前にランスロットは秘跡の直前までは行けたのですが、その秘跡にあずかる資格がないとされ、ちょっとがっかりですが無事に円卓に戻ります。


そんなこんなで結局円卓の騎士は結構抜けてしまったけれど、戻ってきた騎士たちがそれぞれの物語を語り、それは書き留められて修道院に納められ、そして今日我々が聖杯の冒険として読むことができるのだそうです。


私の読み方が浅かったのか、表面的なところしかわからなかったんですが、ガラハットが聖杯を受けられたのにランスロットが聖杯の秘跡をうけられなかったことは、中世キリスト教的なことかなと思ったりします。純真無垢でまっすぐな信仰を持つものに秘跡が現れそれを受けてしまうと現世では生きていけないという、神秘思想的なところ。ランスロット頑張ってるのにどうしてこういいところでいつも外してしまうんだろうと思ったりしました。まあ、彼は一種「背いている者」ですからね、キリスト教的にも道徳的にもアウトなんですけど、この本の多くをランスロットの冒険に割いているのに、結局はその子であるガラハットが聖杯を受けるという結末は、どうも中世騎士道らしいところがあります。


私は途中でほかの本に浮気してしまったりしたけれど、多分サトクリフのアーサー王シリーズ3作の中ではこの本が一番面白いんじゃないかと思います。様々なドラマがあって、話の流れはあちこち飛びますが、すべてがつながっていて、きれいに収束しています。


さて、この勢いでアーサー王3冊目を読んでしまおうと思っていますが、水木しげるの昭和史も捨てがたい…連休まで取っておくか。


今日この記事を書こうとしていたのですが、両目にまつげが入ってしまい、両目が空けられない状態で悶々としていました。片方だけだったら、鏡を見て綿棒でもう片方の目のまつげを取ることができたのですが、両目にまつげが入っていたらそれができません。2時間くらい目が空けられなくて、目が痛くて泣いていました。長くて多いまつげって本当に厄介です(メイクさんには、まつエクしてるんですか?って言われるんですが、しなくても、まつげぼーぼーです!ばっちばちです!)。


まだまつげ入っているけれど痛くないところに隠れてくれているので一気に書いてしまいました。あと1冊、今月中に読めるかな。

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