ひまわり畑を夢見るブログ

44歳の時、乳がんの診断。ステージ2。手術して抗がん剤とホルモン治療。仕事と治療の両立の生活記録を残します。

大切なものを無くした夢

ヴァイオリンを無くした夢を見ました。
本当に慌てふためいて、夢の中で心臓が縮みました。
リュートの出てくる本なんて読んで、リュートやってみたいななんて浮気心を起こしたからでしょうか。浮気心と言ったらとっくにヴィオラや二胡に浮気しているので、今更ですけれど。


ちなみに、二胡についてはあまり触れてきませんでしたが、これは私にとっては簡単すぎた。99年に学会で台湾に行ったときに二胡を購入し、入門の本も一緒に買って放置していたのですが、その後カルチャーセンターに習いに行ったら、第1回のグループレッスンから「ほかの生徒さんと一緒に見られない」と先生に言われて、3か月くらいは先生が特別に、皆さんが個人練習している間に私を見てくれたけれど、結局見切れなくなってしまい、中国人の先生に個人レッスンに行くことになりました。3か月でプロと一緒に舞台に立ち、半年後に師範になりました。


最初の1年間で200曲くらい仕上げましたね。あまりに上達が速かったので忘れるのも速くて、曲は覚えていますが、楽譜が書けない…。二胡は番号の譜面なのです。私は音を番号で覚えられなくて、初見でも、頭の中で一度五線譜に音符を書いてから弾いていましたので、楽譜の読み方は忘れてしまいました。


習い始めて3か月目くらいに二胡の先生が、「あなたの腕ならこれを使いなさい」と言って結構な二胡を売ってくれました。紫檀で、もちろん蛇皮、鳴りが非常に良くて、私が台湾で買った安物とは大違いでした。二胡の価値はその素材で決まります。紫檀は高級品で、そこそこの値段です。普通に買ったら60~80万くらいすると思います。その次に安いのは黒檀で、それでも安くても25万円くらい。ちなみにヴァイオリンでは弓でも何百万もしますが、二胡の場合弓はほとんど価値がなくて、使い捨てです。5千円くらいです。どんどん馬のしっぽの毛が切れて薄毛になってきたら替え時です。二つの弦の間に弓の毛を挟んで、右手の指で手前に力をかければ低い方の弦を鳴らせて、向こうに力をかければ高い弦の音が出ます。すうっと弓をまっすぐ流せばきれいな音が出ます。最初にこの、すうっと弓を流すことが、私はできてしまったので、上達が速かったのです。それはヴァイオリンで培った弓使いでした。


二胡のオーケストラもあったのですが、私はもっぱら師匠の楽団で弾いてました。音楽はモノフォニーで、皆で同じ音を同じように演奏します。合奏と言ってもポリフォニーではないのです。
それでは面白くないというので、私はその楽団のためにポリフォニー音楽をいくつか編曲して提供しました。ヴァイオリンの曲を二胡で演奏したりもしました。ただ、高い音がなかなかでないので、ツィゴイネルワイゼンとかは低い音域に編曲したりもしてました(ちなみに音域が5度低い中胡と音域が5度高い高胡というのがあって、それらを駆使して演奏します)。


あまりに成長が速かった私に対して中国人の師匠は「二胡は心だから。技術じゃないから。あなたには技術はあるけれど心はまだまだ」といつもいさめられていました。ヴァイオリンだってピアノだってそうだと思いますが、二胡はシンプルな楽器なので、より心が出るんです。人間の声のような、本当に丁寧に歌うような、じっくり心を込めた弾き方をするんですよね。師匠はなかなか認めてくれません。易しい曲で、徹底的に歌うように教えてくれました。


当時は本当に二胡が好きで頑張ってましたが、二胡熱は1年半くらいで覚めてしまいました。すごく上手な日本人女性に出会ったんです。鳴海…なんとかさん。神戸で活躍されている方で、私もオフ会でお会いして、私がヴァイオリンで伴奏をつけて彼女に二胡のソロを弾いてもらったんですが、彼女の二胡好き度が半端なく、面食らってしまいました。そこまで私はのめりこめない、ほかにヴァイオリンもピアノもあるし…と思って1年半くらいで先生のもとを卒業しました。


それから博士論文が忙しくなったので、ヴァイオリンだけは細々と続けつつ、博士取って、就職して、京都に住んでいて大阪の大学(南の方!)に通勤していたのでヴァイオリンのための時間を確保するので精いっぱいになってしまい、二胡は触らなくなってしまいました。


また時間が出来たら、座って弾けるのでちょっとやってみたいですね。練習していた時は一日6時間くらい二胡弾いていましたが、今はそんなにやらなくていいから、心に響く、やさしい曲を、さらっと弾きたいですね。


ということでリュートに浮気する前に二胡に戻るということで、あーでもリュート欲しい~~!!!


何者なのかわからなくなってしまうので、楽器はこれ以上増やすのやめよう。


にほんブログ村 ダイエットブログへ

にほんブログ村 病気ブログ 乳がんへ

×

非ログインユーザーとして返信する