ひまわり畑を夢見るブログ

44歳の時、乳がんの診断。ステージ2。手術して抗がん剤とホルモン治療。仕事と治療の両立の生活記録を残します。

私の場合のがん鬱

微熱なんとか治りました。昨日夜家でゆっくりしたのが良かったのかもしれません。家に帰ってからも7度5分くらいはあったんですが、今日は朝からバファリン飲んで今まで大丈夫でした。このまま治ってほしいです。


がんと鬱の話について。
ネットなどで調べると、がんを告知されてから、皆さん一度は落ち込みます。そしてその落ち込みから浮き上がってこれなかった人で治療が必要な人はうつ病になってしまいます。私の場合はちょっと違う感じでした。表面上は自分ががんになったことで落ち込んで鬱になってしまったということで、医者に「不安障害」の診断書を書いてもらいましたが。


私の場合、もともと睡眠障害を持っていて、結構神経質というか、気にしすぎなところがありました。先のこと考えすぎて、特に悪い結果を想像しすぎてパンクするタイプです。


がんだと分かったときは、ところが、ぜんぜんなんとも思わなかったのです。雇用の不安はありましたが、一方で「やっと休める」という思いがありました。仕事を休みたかったんです。なので、この際、がん宣告によるうつ病になって仕事を休めたらどんなに楽だろう、と思いました。


しかし。いろんな人のBlogを読んだり、情報集めをしているうちに、病状が重い人の様子を「これが私の未来の姿」と思い込んでしまったのです。すると悲観的になり、なかなか手術の日程が決まらないことでさらに悲観的になり、楽器を練習する気分にもなれず、仕事も手に付かず、集中できなくなってしまい・・・本当にうつになってしまいました。


仕事を目の前にして、まったく何も情報が入ってこない。人と話すときは明るく話せるんですが、仕事が出来ない、何かをやろうと思えない、読書が出来ない、漫画も読めない、楽譜が読めない、正直人付き合いがめんどくさい。


今もまだこれらの症状が残っていて、読書できないし、仕事を目の前にしてもぜんぜん出来ません。少しずつ少しずつ、仕事をこなしている感じです。人付き合いも、出来るだけしようと思ってお昼は皆さんの集まるところに食べに行ったりしています。努力はしていますが、鬱からは抜け出せていない状態です。


本当は、私は休みたかったんだと思います。疲れていたんだと思います。仕事がいやだったんだと思います。こういった自分の本当の気持ちと向き合わなかったから、うつになってまず仕事そのものが出来なくなってしまったのだと思います。がんに対する恐怖というのはそれほど強くなく、先生に「転移してたら5年だからね」といわれても自分のこととは思えず、単に重症患者さんに自分を重ねることで自分が辛く苦しい状態になりたかったんだと思います。


簡単に言えば、楽になりたかったんだと思います。学会、論文、発表、成果成果、そんな日々に耐えられなかったんだと思います。でもだからといって、がんになったからこれらが免除されるかというと、結果的には全部先延ばしになっただけでやらなきゃいけない。やるためのエネルギー充電期間は取れたからこれから頑張らなきゃいけない。気が重いですが、皆様の税金をもらって仕事をさせていただいている以上、頑張らねばなりません。


いろいろ反省しました。私のうつは本当は休みたかったことが原因のうつです。がん患者のうつではありません。ずるいことをしてしまったなと思いますが、本当に病気にはなってしまったので、一応がん鬱患者ではあります。


ということでこれが私のがん鬱でした。


↓ひとつぽちっとお願いいたします。

×

非ログインユーザーとして返信する